妊娠を考え始めると、「葉酸サプリを飲んだ方がいい」という話を耳にすることが多くなります。
しかし、
「葉酸サプリにはどんな効果があるの?」
「妊娠してから飲み始めても意味はある?」
「普段の食事から葉酸を摂るだけではダメなの?」
と疑問に思っている方もいるのではないでしょうか。
葉酸は、赤血球の形成や細胞の正常な分裂などに関わるビタミンの一種です。
特に妊娠を計画している女性や妊娠初期の女性にとって重要な栄養素であり、厚生労働省も通常の食事に加えて一定量の葉酸を摂取することを推奨しています。
この記事では、葉酸サプリに期待される効果や妊娠前から葉酸が重要とされる理由、いつからいつまで摂取すればいいのかについて分かりやすく解説します。
葉酸サプリにはどんな効果がある?
葉酸は水溶性ビタミンであるビタミンB群の一種です。
体内では細胞の増殖などに関係しており、私たちの身体を維持するために欠かせない栄養素のひとつです。
また、葉酸は正常な赤血球の形成を助ける栄養素でもあります。
そして、妊娠を考えている女性にとって特に重要なのが、胎児の神経管閉鎖障害との関係です。
神経管閉鎖障害とは、胎児の神経管が作られる際に正常に形成されないことで起こる先天性異常で、二分脊椎や無脳症などがあります。
妊娠前から妊娠初期にかけて十分な葉酸を摂取することにより、胎児の神経管閉鎖障害が起こるリスクを低減できることが多くの研究で示されています。
そのため、妊娠を計画している女性や妊娠の可能性がある女性、妊娠初期の女性には、普段の食事に加えて葉酸を摂取することが推奨されています。
ただし、葉酸を摂取すれば神経管閉鎖障害を完全に防げるわけではありません。
神経管閉鎖障害にはさまざまな要因が関係しているため、「葉酸サプリを飲めば必ず予防できる」というものではない点には注意しましょう。
妊娠前・妊娠中に葉酸が重要なのはなぜ?
葉酸というと「妊娠してから摂る栄養素」というイメージを持っている方もいるかもしれません。
しかし、実際には妊娠する前から意識して摂取することが重要です。
その理由のひとつが、胎児の神経管が形成される時期にあります。
神経管は脳や脊髄などのもとになる重要な器官で、妊娠の非常に早い段階で形成されます。
神経管が閉鎖するのは受胎後およそ28日とされており、この時点ではまだ妊娠していることに気づいていないケースも珍しくありません。
つまり、「妊娠が分かってから葉酸を摂ればいい」と考えていると、神経管が形成される重要な時期を過ぎてしまう可能性があります。
そのため、妊娠が判明してからではなく、妊娠を考え始めた段階から葉酸を意識することが大切なのです。
葉酸サプリは妊娠してから飲んでも効果はある?
「妊娠前から葉酸サプリを飲んでいなかったけれど、今から飲んでも意味はある?」
と不安になる方もいるでしょう。
妊娠前から葉酸を摂取していなかったからといって、妊娠後の葉酸摂取に意味がないわけではありません。
葉酸は妊娠初期だけに必要な栄養素ではなく、その後も身体に必要な栄養素です。
日本人の食事摂取基準(2025年版)では、18~49歳女性の葉酸推奨量は1日240μgです。
さらに妊娠中期・後期には、通常の推奨量に加えて1日240μgの付加量が設定されています。
授乳中についても1日100μgの付加量が設定されています。
そのため、妊娠が分かってから葉酸を意識し始めた場合でも、バランスの良い食事を基本として必要な葉酸を摂取していくことが大切です。
葉酸サプリはいつからいつまで飲む?
神経管閉鎖障害のリスク低減という観点では、妊娠してからではなく、妊娠前から葉酸を摂取することが重要です。
厚生労働省のe-ヘルスネットでは、諸外国の研究結果を踏まえ、神経管閉鎖障害のリスク低減を目的とした葉酸の摂取時期について「妊娠1か月以上前から妊娠3か月まで」と紹介しています。
また、「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、妊娠を計画している女性、妊娠の可能性がある女性、妊娠初期の女性について、通常の食事に加えて通常の食品以外から1日400μgの葉酸を摂取することが望ましいとされています。
そのため、「妊娠が分かってから葉酸サプリを始めよう」と考えるのではなく、妊活を始めたタイミングなどから葉酸を意識するとよいでしょう。
また、妊娠初期を過ぎれば葉酸そのものが不要になるわけではありません。
妊娠中期・後期や授乳期にも葉酸の付加量が設定されているため、時期に応じて必要な量を食事などから摂取していくことが大切です。
葉酸は食事ではなくサプリで摂る意味がある?
葉酸はサプリだけに含まれている成分ではありません。
ほうれん草やブロッコリー、枝豆など、さまざまな食品にも含まれています。
そのため、普段の食生活から葉酸を摂取することも大切です。
一方、妊娠を計画している女性や妊娠の可能性がある女性、妊娠初期の女性については、食事からの葉酸摂取に加えて、通常の食品以外から1日400μgの葉酸を摂取することが望ましいとされています。
サプリメントなどに使われる葉酸は、一般的に「プテロイルモノグルタミン酸」と呼ばれる形の葉酸です。
食品に含まれる葉酸とは体内での利用効率などが異なるため、妊娠前から妊娠初期については「野菜をたくさん食べているから大丈夫」と考えるのではなく、食事とサプリメントなどを適切に組み合わせることがポイントになります。
もちろん、サプリメントを利用していれば食事をおろそかにしていいわけではありません。
基本的にはバランスの良い食生活を心がけ、そのうえで必要に応じてサプリメントなどを活用するとよいでしょう。
葉酸サプリはたくさん飲むほど効果が高くなる?
葉酸が妊娠前や妊娠中に重要だからといって、たくさん摂取すればするほど良いわけではありません。
特にサプリメントや葉酸が添加された食品など、通常の食品以外から摂取する葉酸については耐容上限量が設定されています。
例えば、日本人の食事摂取基準(2025年版)では、通常の食品以外から摂取する葉酸について、18~29歳では1日900μg、30~49歳では1日1,000μgが耐容上限量として設定されています。
葉酸サプリを利用するときは「多く飲めばより高い効果が期待できる」と考えず、商品に記載されている1日当たりの摂取目安量を確認することが大切です。
また、複数のサプリメントを併用している場合は、知らないうちに葉酸の摂取量が多くなってしまうこともあります。
それぞれの商品の栄養成分表示を確認しておきましょう。
葉酸サプリの効果についてよくある質問
Q. 葉酸サプリを飲むと妊娠しやすくなる?
葉酸サプリは、妊娠そのものを促すことを目的としたものではありません。
葉酸は身体に必要な栄養素であり、特に妊娠前から妊娠初期に十分に摂取することで、胎児の神経管閉鎖障害のリスクを低減することが期待されています。
「葉酸サプリを飲めば妊娠しやすくなる」と考えないようにしましょう。
Q. 葉酸サプリを飲むと貧血予防になる?
葉酸は赤血球の形成を助ける栄養素です。
葉酸が不足すると巨赤芽球性貧血につながることがあります。
ただし、妊娠中にみられる貧血には鉄不足などさまざまな原因があるため、「葉酸サプリを飲めば妊娠中の貧血を予防できる」と一概にはいえません。
Q. 妊娠してから葉酸サプリを飲んでも遅い?
妊娠してから葉酸を摂取することに意味がないわけではありません。
ただし、神経管は妊娠の非常に早い段階に形成されるため、神経管閉鎖障害のリスク低減という目的では妊娠前からの摂取が重要です。
妊娠を計画している段階から葉酸を意識しておくとよいでしょう。
Q. 葉酸サプリを飲まないとどうなる?
葉酸サプリを飲まなかったからといって、必ず胎児に問題が起こるわけではありません。
一方で、妊娠前後の十分な葉酸摂取によって神経管閉鎖障害の発症リスクが低減することが研究で示されています。
そのため、妊娠を計画している女性などには、食事に加えてサプリメントなどから葉酸を摂取することが推奨されています。
Q. 妊娠後期まで葉酸を摂ってもいい?
葉酸は妊娠初期だけに必要な栄養素ではありません。
妊娠中期・後期にも通常時より多くの葉酸が必要とされています。
ただし、必要な摂取量の考え方は妊娠初期と中期・後期で異なるため、サプリメントを使用する場合は摂取量を確認しましょう。
Q. 男性が葉酸サプリを飲む効果はある?
葉酸は女性だけに必要な栄養素ではありません。
男性にとっても赤血球の形成や細胞の正常な働きなどに関わる栄養素です。
ただし、妊娠を計画している女性に推奨されている「通常の食事に加えて1日400μg」という基準を、そのまま男性にも当てはめるものではありません。
まとめ|葉酸は妊娠前から意識して摂取することが大切
葉酸は赤血球の形成や細胞の正常な働きに関わる、身体に欠かせない栄養素です。
特に妊娠を計画している女性にとって重要なのが、胎児の神経管閉鎖障害との関係です。
妊娠前から妊娠初期にかけて十分な葉酸を摂取することで、神経管閉鎖障害の発症リスクを低減できることが多くの研究で示されています。
そのため、妊娠が分かってからではなく、妊娠を考え始めた段階から葉酸を意識することが大切です。
おすすめの葉酸サプリ
葉酸サプリは様々な会社が販売していますがおすすめはベルタの葉酸サプリです。
1日分に480μgもの葉酸が配合されているので十分な量の摂取が可能。
葉酸以外にもカルシウム・鉄分・亜鉛などの成分がバランスよく含まれています。


